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統合失調症気分障害

前回のおさらいをしましょう。
神経伝達物質とは何なのでしょうか?まず、脳内の細胞の仕組みを説明します。私たちの脳内では、細胞から細胞へ情報が伝えられることで、身体の機能が働くようになっています。その細胞から細胞をつなぐ部位のことをシナプスといいます。このシナプスの間を行き来するのが神経伝達物質です。

 では、代表的な神経伝達物質について説明をしましょう。

まず1つがドーパミンです。
ドーパミンとは促進に働く神経伝達物質です。このドーパミンが過剰に分泌されることで引き起こされる疾患として統合失調症があげられます。 簡単に言ってしまえば、ドーパミンによって脳の働きが活性化しすぎることで、妄想や幻覚などといった過剰な精神的活動につながると言えます。

2つ目がセロトニンです。
セロトニンは促進と抑制を調整する働きをすると言われています。この働きがうまくいかないと情緒面に障害をきたします。つまり、うつ病といった気分の障害が引き起こされ、セロトニンの働きを正常化するものが抗うつ薬として使用されています。

その他にも、アセチルコリンなどがあり
これは認知症と大きく関係があり、もっとも多いアルツハイマー型認知症の脳内では、「脳の神経細胞の減少や変化」、「神経伝達物質*の一つであるアセチルコリンの減少」がみられます。

このように、神経伝達物質は私たちの精神的活動や気分といったもののバランスを整える役割を果たしています。これらの働きは精神的活動に深くかかわってくるということから、人間関係を構築する上でも重要な要素であることは容易に想像がつくことでしょう。


統合失調症

統合失調症の経過は4つの時期に分けることができます。


急性期でも回復期でも薬は大切です。薬は脳内の神経伝達機構に働き、乱れたバランスを回復します。薬は本人の不安をやわらげ、幻聴が聞こえないようにします。また、考えにまとまりをもたせ、再発予防にも効果があります。



●飲み方と効果
薬は調子の悪いときにだけ飲むのではなく、規則的に飲む必要があり、薬の効果が現れるには、数日から数週間くらい時間がかかります。。また、大部分の薬は胃を悪くする作用はないので食後にこだわる必要はありません。

●副作用
よくみられる副作用としては、眠気、口が乾く、便秘、ろれつがまわらない、手がふるえることなどがあげられます。

まず家族が、受診することや入院することについての十分な理解が必要です。「ぐっすり眠れるために」「少しでも落ち着けるように」「きっと良くなる」「休憩のために」
こういった雰囲気が家庭の中に広がると、受診することや入院を拒絶する度合いがゆるむようです。そのためにも医療機関や保健所などの相談機関に納得いくまで相談しましょう。

統合失調症

統合失調症は、病型(症状の現れ方や経過から見た病気のタイプ)から、3タイプに大別されます。
①破爪(はか)型、
②緊張型、
③妄想型
ただし、これらに分類できないタイプも数多くあることから、統合失調症は単一の病気ではなく、複数の病気の集まりではないかとも考えられています。
病型と特徴

①破爪(はか)型(解体型)➡︎意識低下や感情の平板化が中心
・発病時期:思春期から青年期にかけて発病が多い。
・病状経過:最初に、感情の起伏がなくなったり、意欲が減退するなどの陰性症状が現れ、その後、徐々に陽性症状が出てくる。症状は慢性化することが多く、人柄が変わってしまうなど発症後の見通し(予後)はあまりよくないとされています。


②緊張型➡︎極度の緊張や奇妙な行動が特徴
・発病時期:青年期に急に発病が多い。
・病状経過:大声で叫んだり、奇妙な姿勢をとるなどの緊張病症候群や行動の異常などがみられ、多くは数カ月で消失しますが、再発もまれではなく、再発するたびに破爪型に似た病像に変化していく場合があります。ただし、人柄が変わってしまうことは少なく、破爪型よりは発症後の見通しはよいとされています。


③妄想型➡︎幻覚や妄想が中心
・発病時期:多くは30歳前後に発病します。
・病状経過:幻覚や妄想が中心で、陰性症状はそれほど現れず、対人コミュニケーションは比較的良好に保たれていることが多く、人柄の変化もあまり目立ちません。発症後の見通しはよいとされています。

統合失調症

「統合失調症」の特徴

「統合失調症」には大きくわけて3つ症状があります。
統合失調症の3大症状

各症状の特徴を挙げると
①「陽性症状」の特徴
幻覚☞現実にないものを、視覚や聴覚、嗅覚、触覚などさまざまな感覚で、あるように感じる。
妄想☞現実にはあり得ないことを信じ込む
自我意識の障害☞誰かに支配されていると感じる
思考の障害☞まとまりのない会話や行動になる
行動の異常☞極度に興奮したり、奇妙な行動をとる

②「陰性症状」の特徴
感情の鈍麻・平板化☞喜怒哀楽の表現が乏しくなる
意欲の減退☞意欲や気力が低下する
思考の低下☞会話の量が減り、空虚な内容になる
対人コミュニケーションの支障☞人との関わりが減り、自閉的になる

③「認知機能障害」の特徴
選択的注意の低下☞情報や刺激を選んで、必要なものに注意を向けることができず、落ち着きがなくなる。
比較照合の低下☞過去の記憶と比較して判断できない
概念形成の低下☞物事をグループ化して概念化できない

以上が各症状の特徴ですが、これとは別に病型(病気のタイプ)について次回、学習しましょう。

統合失調症

「統合失調症という病名は聞いたことがない」というかたも多いでしょう。
しかし、実際には、およそ100人に1人がかかる、とても身近な病気なのです。また、若い人が発症しやすい病気です。発症する人の80%は、15歳から30歳の間に発症すると言われています。
原因ははっきりとはわかっていませんが、ストレスが関係していると言われ、誰もが発症する可能性のある病気です。
「統合失調症」という病名を見ても、どんな病気かわかりにくいのですが、人間の脳の働きは、神経のネットワークによって生まれます。見たり聞いたりした情報を処理する、考える、感情がわき起こる、こうしたことはすべて、神経のネットワークの働きです。そのさまざまな働きをうまくまとめることができなくなっている状態、つまり「統合」が「失調」している状態が、統合失調症なのです。

「統合失調症」とは、何らかの原因でさまざまな情報や刺激に過敏になりすぎてしまうことで、脳が対応できなくなり、精神機能のネットワークがうまく働かなくなる。そのため、感情や思考をまとめてあげることができなくなる状態のことなのです。

精神機能のネットワークは脳内のさまざまな場所で行われており、その不調の場所によって、実在しない人の声が聞こえるなどの現実にないものをあると感じる幻覚が現れたり、周りで自分の悪口を言われていると思いこむ被害妄想が出たりなど、さまざまな症状が出現します。
統合失調症の症状

統合失調症の症状は大きく分けて3つあります。
①幻覚や妄想などの「陽性症状」
②意欲の低下などの「陰性症状」
③臨機応変に対応しにくい「認知機能障害」
に分けられます。

次回へ続く

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