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認知症

レビーにとって重要なのは脳内の神経伝達物質のバランスです。 レビーにパーキンソニズムが出るかどうかは、 アセチルコリンとドパミンのバランスによって決まります。 通常レビーになるとアセチルコリンとドパミンの両方が不足しますが、 バランスが取れていればパーキンソニズムは出ません。 ところが、アセチルコリンに対してドパミンの量が相対的に不足するとパーキンソニズムが出ます。

レビーと診断されたら普通はアリセプトが処方されますが、アリセプトはアセチルコリンの働きを良くする薬です。 アリセプトでアセチルコリンの働きが良くなり、相対的なドパミン不足が生じると、 薬剤性パーキンソニズムによって歩行障害が悪化するケースがあります。 たとえ歩行に全く問題がなかったレビーでも、アリセプトの服用を開始して、 たった一週間で転倒骨折して寝たきりになる人もいます。 こうした危険性のある処方を出すのが、大学病院や総合病院などの大きな病院なのです。

認知症

今ではレビーにもアリセプトが有効なことが広く知られてきたため、 レビーに対してアリセプトを処方することが多くなってきました。 今現在アリセプトはアルツハイマー型認知症と診断された患者さんにしか出せない薬で、 最初の2週間は3mgとし、胃腸障害などの問題がなければ5mgに増量することとなっています。 レビーは薬に対して過敏に反応するので少量で出す必要がありますが、 大学病院など大きな病院ではレセプトに厳しいため、規定通りの処方しか出せません。 そこでどうするかと言いますと、レセプトにはアルツハイマーと書いた上で、 薬に過敏なレビーに対してもアルツハイマーと同じ量で処方を出しています。 たとえ危険だと知っていても、そうした処方しか出せないのが大きな病院の実態です。

ここで大きな問題があるのです。実はレビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と全く違う病気です。 レビーを守るためには、家族が脳内の神経伝達物質や薬剤について知っておく必要があります。

認知症

アルツハイマー型認知症が、軽度から中度、重度に進行した場合、どのようなことが現れるのでしょうか。

まずは、意思の疎通をとるのが難しくなることが特徴です。何かを話しても、その言葉の意味の分からない場合が多く、また、相手が話しかけてくることや誰かが話している内容を理解できなくなります。また、質問をしても答えられなくなります。それに加えて、何を質問されているのか、質問をされていること自体が分からなくなります。しかし、相手が言っていることが全然分らないということではありません。話していることが理解できなくても、その何となくのニュアンスは分かる場合もあります。

そういった認知症の方に頻繁に出現する心理状況や行動をBPSDと言い、その内容は半年~1年くらいで変化することが多いのが特徴ですが、適切なケアを行うことで数ヶ月で見られなくなることもあります。(このBPSDは中核症状に伴って現れる精神・行動面の症状である「周辺症状」とほぼ同じ意味で用いられています。)

ただ、本人の症状が重度化するにつれて起こるコミュニケーションの取りにくさの問題よりも、家族をはじめとする日々のケアや介助を行う方の大変さばかりを気にしてしまう傾向があるので、見直さなければいけない部分でもあります。

中期以降の症状【中度・重度】の特長
■記憶
新しいできごとは全く覚えていられません。古い記憶や昔のこともあいまいになったり、分からなくなります。
■時間、場所、人物の認識
日付けや年度だけでなく、時間、場所、人物についてかなり理解できません。
■会話
日常会話だけでなく、通常の会話そのものが難しくなります。
■日常生活
日常生活で全面的な介助やケアが必要となります。失禁することもあります。


認知症

認知症の進行①軽度

認知症の中でも、その大半を占めるアルツハイマー型認知症の症状について説明します。

アルツハイマー型認知症は、ほかの種類よりも比較的ゆるやかに進行します。しかし症状としては、ゆるやかに見える場合でも、時間とともに確実に進行することが特徴です。

もの忘れから始まり、新しく記憶することができなくなり、そして過去のことも忘れていきます。そして自分自身の意思を伝えることが少しずつできなくなっていきます。ただしストレス状況や環境によっては、一気に症状が進行する場合もあります。アルツハイマー型認知症は、症状の進行にともない、軽度、中度、重度と経過します。

では、初期のアルツハイマー型認知症の症状はどのようなことが起きるのでしょうか?
まずは、物の置き忘れやしまい忘れなど、加齢による物忘れがやや進行したような記憶障害から始まります。これらと同時に感情、意欲、性格といった精神面にも何らかの変化がみられるようになります。しかし、日常生活を送る上で、それほど支障が出ることもなく、会話をしていても普通な場合が多いです。だからこそ、なかなか気付けないことも多いです。


初期症状【軽度】の特長
■記憶
最近の出来事を忘れてしまう一方で、昔の記憶は、ほとんど忘れません。
■時間、場所、人物の認識
日付けや年度が不確かになりますが、場所はだいたい分かります。
■会話
日常会話は支障なくこなせますが、記憶を必要とする会話は難しくなります。
■日常生活
趣味や興味があったことに対して関心がなくなっていきます。そして料理などの複雑な作業がきちんとできません。



認知症

認知症のケア③

前回からの続きで、認知症に見られる各症状に対するケアについてお話します。

⑤徘徊の対処法
認知症の方にはそれなりの理由があっての行動ですが、介護者にとっては大変心配です。
対処法としては、他の話で関心を別のことに向ける、玄関に外出を思いとどまらせるような貼り紙をする、玄関や門扉に鍵をかけておくなどで防ぎましょう。
また、衣服に縫い付けるなどして迷子札を持たせておくと、徘徊中に見つけてもらえる可能性が高まります。ご近所や交番、駅などに事前に事情を話しておき、いざというときは協力を要請しましょう。GPS機能を利用することも一案です。

⑥失禁の対処法
決して頭ごなしに叱ってはいけません。今後、失禁を前もって防ぐ方法を考えましょう。
例えば、タイミングを見てトイレに連れて行く、トイレのドアに「ここがトイレである」と分かりやすく表示する、トイレと思い込んでいる場所に簡易トイレを置くなどです。
オムツを使う手もありますが、嫌がられる場合もあります。そんなときは、パンツ式の抵抗感のないものを使ってみましょう。

⑦夕方症候群の対処法
夕方症候群は、夕方になると家に帰ると言って外に出て行ってしまう行動です。否定はせず、「今晩はうちでご飯を食べて行って」「もう一晩泊って行って」などと言って、留まるように誘ってください。
納得しない場合は、一緒に外に出て満足させてあげましょう。

⑧異食の対処法
別の食べ物を与えて、口の中にある異物を取り除きます。普段から危険なものは手の届くことに置かず、ごみ箱はフタをしておきます。日常から整理整頓を心がけましょう。

⑨火の不始末の対処法
タバコの消し忘れが最も多いので、マッチやライターは身の回りに置かないこと。食事の支度でのガスの消し忘れを防ぐため、炊事は家族が一緒に行いましょう。



認知症

認知症のケア②

認知症の方のケアは、想像以上に大変です。在宅で家族が介護にあたる場合、そのご苦労は並大抵ではないと思います。逆に介護者が体調を崩すこともあるほどです。

症状ごとケアを挙げると以下のようになります。
①妄想の対処法
妄想でいちばん多いのは、財布や通帳が盗まれたという「物盗られ妄想」です。
この場合は、自分は盗っていないなどと反論してはいけません。一緒に探したり、別のことに関心をそらしたり、代用品を用意しておき納得させるなどして落ち着かせます。

②幻覚の対処法
ないものが見えたり聞こえたりする場合、決して否定せず、不安な気持ちを受け止めて、話のつじつまを合わせます。
嫌がっているものを追い払う真似をしたり、片づけるしぐさをしたりして納得させるのも手です。

③不眠の対処法
夜間眠れずに騒ぐなどの場合は、日中を活動的に過ごさせる(軽い散歩など)工夫をしましょう。快適に眠れるよう就寝前に入浴したり、快適な寝具を整えたりするのも効果的です。
専門医の診断を受けて、薬物を使用することが必要な場合もあります。

④過食(食事をしたことを忘れる)の対処法
「もう食べたでしょ」と言っても納得しないので、否定してはいけません。「もう少し待っててね」と言ったり、食事の支度をしているところだと教えたり、次の食事の時刻を伝えてあげましょう。
それでも納得しない時は、おやつなどを少しずつ渡してみましょう。



次回へ続く

認知症

認知症のケア①

認知症の方のケアは、想像以上に大変です。在宅で家族が介護にあたる場合、そのご苦労は並大抵ではないと思います。逆に介護者が体調を崩すこともあるほどです。認知症の正しいケア方法を把握すれば、介護する人の負担も抑えられるのです。

在宅介護は、認知症の方の日常生活をケアすることといえます。少しの工夫で、介護を受ける方も介護をする方も快適に生活を送ることができるでしょう。
①着替えはなるべく自分でできるように、着る順番のとおりに重ねておいたり、ボタンやファスナー部分にマジックテープやゴムなどを利用します。洗顔や歯磨き、目や耳のそうじなど定期的に行い、清潔を保ちましょう。

②食事は認知症の方が楽しみにしていることの一つです。やわらかく熱過ぎないものを、軽くて割れない食器に盛り付けて、なるべく自分で食事が摂れるようケアしてあげましょう。

③自分でトイレに行けるよう、道順を示しておくなどの工夫も大事です。日中はタイミングを見てトイレに連れて行き、失禁を防ぐためにポータブルトイレも用意しておきましょう。オムツを使ってもいいですが、認知症の方の尊厳を傷つけることもありますので、十分な配慮が肝心です。

④入浴は一緒に入り、自分で洗えないところを洗ってあげたり、体に異常が見られないかチェックしましょう。滑らないように、浴室にゴムマットなどを敷くことも大切です。

⑤室内でころんで怪我をしないように、室内の段差はないようにします。廊下や階段に手すりをつけるなど、できるだけバリアフリーになるよう工夫しましょう。


認知症の正しいケア方法を把握すれば、介護する人の負担も抑えられるのです。

認知症

認知症の周辺症状(BPSD)は患者の性格や生活環境などによって引き起こされる認知症の症状です。発症する症状がそれぞれで異なる特徴があります。

また、幻覚や妄想などの精神的症状と、徘徊や暴力などの身体的症状、さらに陰性症状と陽性症状などに分類されています。どのような症状が現れるのか予測できないため、周囲を疲弊させる症状と言えます。

周辺症状とは
性格や生活環境、素質などによって引き起こされる症状です。症状により精神的周辺症状と身体的周辺症状に分類されます。

①人格変化
認知症を発症すると感情のコントロールが難しくなるため人格変化が起こることがあります。

②せん妄
せん妄は意識障害の一種です。妄想症状を悪化させる原因にもなります。

③徘徊
行動異常の中でもっとも頻繁に起こる症状がこの徘徊です。目的を持った徘徊であるのがこの症状の特徴です。

④不穏・暴力行為
認知症になると誰から構わず不穏や暴力行為を行うことがあります。

⑤失禁・不潔行為
失禁などがこの症状に含まれます。予防には失禁を防ぐ薬の服用やおむつの利用が効果的です。


認知症

認知症の症状には生活環境が関係する周辺症状と、全ての人に共通して起こる中核症状があります。物忘れは中核症状の代表的な症状といえ、認知症の場合一般的の物忘れは異なり根本的な記憶の消去が起こります。
これ以外にも見当識、理解力や判断力の低下、実行機能、感情表現の変化などの障害も中核症状の一種だと言われています。

●中核症状とは
記憶障害、見当識障害、理解力・判断力の低下、実行機能障害、感情表現などを中核症状といいます。
①記憶障害
認知症の最も徴的な症状です。経験したことの全てを忘れてしまうのが特徴です。

②言語障害(失語)
言語障害には唇や舌の機能障害により発音に異常が出る構音障害と、言葉が出てこなくなる失語症の2種類があります。

③行為障害(失行)
行為障害(失行)とは、今まで出来たことが急に出来なくなる症状をいいます。

④認識障害(失認)
認識障害(失認)は、感覚機能は正常に働いているが認識が出来なくなる障害です。視覚失認、聴覚失認、触覚失認、半側空間無視などが含まれます。

⑤実行機能障害
実行機能障害とは行動のための段取りが行えなくなり、結果として行動を起こせなくなることをいいます。



次回へ続く
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