アルコール依存症の治療③

シオンガーデン

2014年11月20日 08:30

アルコール依存症の患者さんにとって、飲酒を我慢し続けることは過酷なことです。また、飲酒が招く問題を理解しているつもりでも、患者さんが依存症であることを完全に認めることは今までの人生を否定することになります。

したがって、患者さんが治療の流れの中で、「人間関係」が大切であること、謙虚さや感謝の心を持って「自分自身」を変えていくこと、自分のために生きていくことだけでなく、周りの人や社会のために生きていくことに価値を見出すことといった、行動や考え方を変える必要性に気付くことが第一と考えられます。


日常生活で実行できる断酒のコツを以下に挙げると。

①周りの人に断酒することを明言すること
②空腹の時間を多く作らないこと
③ストレスや怒りが生じる場面をなるべく避けること
④疲労し過ぎることを行わないこと
⑤退院後の仕事復帰はよく検討すること
⑥自助グループに参加すること
⑦アルコール依存症治療薬を服用すること
⑧飲酒への誘惑があれば断ること 居酒屋等のある繁華街に近寄らない
⑨職場での付き合い酒の誘いを断る(付き合う人を変えるよう努める)
⑩ノンアルコール飲料であっても、お酒を想起するものは飲まない
⑪趣味や生きがいを見つけること (音楽、映画鑑賞、絵画や将棋など趣味を広げるよう努める)
⑫デイケアの利用
⑬断酒日記をつけること ( 断酒は大きな目標を立てるべきでなく、1日1日の積み重ねであることを自覚する)


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