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筋萎縮症

筋萎縮症って?

難病であり障害でもある、筋萎縮症(ALS)について学習しましょう。この萎縮症で苦しむ方が沖縄には多くいるのをご存知でしょうか?
人間の手や足、顔など、自分の思いどおりにからだを動かすときに必要な筋肉を随意筋といい、随意筋を支配する神経を運動ニューロンといいます。「ニューロン」というのは「神経細胞」のことです。
 運動ニューロンは、歩いたり、物を持ち上げたり、飲み込んだりするなど、いろいろな動作をするときに、脳の命令を筋肉に伝える役目をしています。
 この運動ニューロンが侵されると、筋肉を動かそうとする信号が伝わらなくなり、筋肉を動かしにくくなったり、筋肉がやせ細ってきます。ALSはこの運動ニューロンが侵される病気です。

運動ニューロンと筋肉

ALSでは運動ニューロンは侵されますが、知覚神経や自律神経は侵されないので、五感(視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚)、記憶、知性を司る神経には原則として障害はみられません。あなたがだれかに皮膚をつねられたとき、痛いと感じ、つねられた手をひっこめるでしょう。痛いと感じるのは「知覚神経」、手をひっこめるのは「運動ニューロン」の働きです。ALSになると痛いという感覚はありますが、手をひっこめることができなくなります。
神経系統のしくみ

 ALSで侵されるのは、随意運動を行う筋肉(随意筋)を支配する運動ニューロンです。随意運動とは、手を上げるなど自分の思いどおりにからだを動かす働きのことです。心臓や消化器も筋肉でできていますが、随意筋ではありません。心臓が動き、胃や腸で食べ物が消化されるのは無意識に自動的に働いており、これを支配しているのが「自律神経」です。ALSでは自律神経は侵されないので、心臓や消化器の働きには影響がありません。
 しかし呼吸は、自律神経と随意筋である呼吸筋の両方が関係するので、ALSで運動ニューロンが侵されると、呼吸筋が次第に弱くなって呼吸が困難になります。筋萎縮症で最も苦しいのは、ここなのです。

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