認知症 2014年12月30日 認知症のケア② 認知症の方のケアは、想像以上に大変です。在宅で家族が介護にあたる場合、そのご苦労は並大抵ではないと思います。逆に介護者が体調を崩すこともあるほどです。 症状ごとケアを挙げると以下のようになります。 ①妄想の対処法 妄想でいちばん多いのは、財布や通帳が盗まれたという「物盗られ妄想」です。 この場合は、自分は盗っていないなどと反論してはいけません。一緒に探したり、別のことに関心をそらしたり、代用品を用意しておき納得させるなどして落ち着かせます。 ②幻覚の対処法 ないものが見えたり聞こえたりする場合、決して否定せず、不安な気持ちを受け止めて、話のつじつまを合わせます。 嫌がっているものを追い払う真似をしたり、片づけるしぐさをしたりして納得させるのも手です。 ③不眠の対処法 夜間眠れずに騒ぐなどの場合は、日中を活動的に過ごさせる(軽い散歩など)工夫をしましょう。快適に眠れるよう就寝前に入浴したり、快適な寝具を整えたりするのも効果的です。 専門医の診断を受けて、薬物を使用することが必要な場合もあります。 ④過食(食事をしたことを忘れる)の対処法 「もう食べたでしょ」と言っても納得しないので、否定してはいけません。「もう少し待っててね」と言ったり、食事の支度をしているところだと教えたり、次の食事の時刻を伝えてあげましょう。 それでも納得しない時は、おやつなどを少しずつ渡してみましょう。 次回へ続く コメント(0) Tweet
認知症 2014年12月29日 認知症のケア① 認知症の方のケアは、想像以上に大変です。在宅で家族が介護にあたる場合、そのご苦労は並大抵ではないと思います。逆に介護者が体調を崩すこともあるほどです。認知症の正しいケア方法を把握すれば、介護する人の負担も抑えられるのです。 在宅介護は、認知症の方の日常生活をケアすることといえます。少しの工夫で、介護を受ける方も介護をする方も快適に生活を送ることができるでしょう。 ①着替えはなるべく自分でできるように、着る順番のとおりに重ねておいたり、ボタンやファスナー部分にマジックテープやゴムなどを利用します。洗顔や歯磨き、目や耳のそうじなど定期的に行い、清潔を保ちましょう。 ②食事は認知症の方が楽しみにしていることの一つです。やわらかく熱過ぎないものを、軽くて割れない食器に盛り付けて、なるべく自分で食事が摂れるようケアしてあげましょう。 ③自分でトイレに行けるよう、道順を示しておくなどの工夫も大事です。日中はタイミングを見てトイレに連れて行き、失禁を防ぐためにポータブルトイレも用意しておきましょう。オムツを使ってもいいですが、認知症の方の尊厳を傷つけることもありますので、十分な配慮が肝心です。 ④入浴は一緒に入り、自分で洗えないところを洗ってあげたり、体に異常が見られないかチェックしましょう。滑らないように、浴室にゴムマットなどを敷くことも大切です。 ⑤室内でころんで怪我をしないように、室内の段差はないようにします。廊下や階段に手すりをつけるなど、できるだけバリアフリーになるよう工夫しましょう。 認知症の正しいケア方法を把握すれば、介護する人の負担も抑えられるのです。 コメント(0) Tweet
神経伝達物質 2014年12月26日 折れない心を作る6つの習慣② 前回、心の元気の源である「セロトニン」を増やす習慣3つを紹介しました。今日は残りの3つを紹介します。 4 座禅の腹式呼吸を行う 呼吸もリズム運動。幸せ脳をつくるための呼吸法は、座禅などのときに行うゆっくりとした腹式呼吸。 5 仕事帰りに友人や仲間と食事や飲みに行く 仕事を終える頃は、脳ストレスがたまり、セロトニン神経の活性が下がっている。この状態を回復させるのに有効なのが、“人との触れ合い”。仲の良い友人や同僚、家族と楽しく話したり、食事に行ったりしよう。相手と手の届く距離でコミュニケーションを取ることで脳が癒やされます。 6 仕事帰りにマッサージに行く マッサージやエステで、直接、肌に触れてもらうことも、セロトニン神経の活性化に役立にたちます。 15分間、等間隔でぽんぽんと体を軽くたたかれるだけでも脳ストレスが軽減し、リラックスできることが分かった。施術で血行もよくなり、体の疲れも取れます。 【日経新聞】 コメント(0) Tweet
神経伝達物質 2014年12月25日 バランスこそ平常心 本来人間は、代表的な三つの神経伝達物質(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン)が、バランスよく交じり合った状態が一番良いとされています。いわゆる「平常心」という状態です。 気分、こころの変化は、脳の中の神経伝達の加減。こころの安定した状態をつくるのは、神経細胞と神経細胞の間で、情報伝達に働く神経伝達物質のバランスなのです。 神経伝達物質は、その働き方からみて、次の3種類に分けられます。 1 興奮系伝達物質 … 伝達先の神経細胞を興奮させる 本来、生存のために戦ったり逃げたりと、からだの動きを活発にするものなので、3種類の中でもっとも数多くあります。ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、グルタミン酸などが含まれ、ほどよい緊張感と元気、やる気を生じます。不足すれば、気分が落ち込み、元気がなくなります。 2 抑制系伝達物質 … 伝達先の神経細胞の興奮を抑える アクセルをかける興奮系が行き過ぎないように、ブレーキ役を果たします。γ-アミノ酪酸(GABA)やグリシンがあり、興奮を抑えます。不足すれば、興奮系が暴走して、イライラしたり、不安や恐怖を感じたり、けいれんを起こしたりします。 3 調節系伝達物質 伝達物質としては興奮系に分類されるけど、行動に対しては抑制的に働くもので、その代表がセロトニンです。不足すると、抑うつや睡眠障害を生じます。 これらの伝達物質のバランスが取れていれば、こころは穏やかで、気分も体調もよく、軽やかに動けます。ところが、下のように、バランスが崩れてしまうと、強い怒りや不安、恐怖を感じたり、うつを引き起こしたりします。 では、その神経伝達物質のバランスがよい状態にするには、どうすればいいのでしょう? 神経伝達物質の材料はアミノ酸、つまりタンパク質です。ですから、まずは良質なタンパク質を摂ることが大事。 ところが、タンパク質だけじゃ、伝達物質は完成しません。ビタミンやミネラルも必要なんです。とくに、ビタミンB6は、すべての伝達物質が合成される最終過程で、補酵素として働くので、とても大切になります。 コメント(0) Tweet
2014年12月24日 パーキンソンとアルツハイマー パーキンソン病では脳内のドーパミンが不足して脳内の神経伝達物質のバランスが崩れ、相対的にアセチルコリンの活性が強くなって運動機能の障害が起こります。 逆に、アセチルコリンの不足はアルツハイマー病に代表される認知障害などの症状を起こすことが知られています。 つまり、アセチルコリンの不足は、アルツハイマー型認知症の原因となり、逆に過剰に放出されると、パーキンソン病を引き起こします。 コメント(0) Tweet
2014年12月23日 パーキンソンとドーパミン ドーパミンは快感物質であり、「やる気」があるときなどに分泌され、何かに熱中しているときに分泌されます。 また食欲を抑える作用もあります。例えば趣味に熱中しているときはお腹がすかないのもそのためなのです。 しかし過剰に分泌されると「依存症」という障がいをもたらします。 また運動にも作用する働きがあるのです。 脳の神経細胞には身体の動き・働きを促進する神経系と、逆に動き・働きを抑制する神経系があります。もちろん、利用している神経伝達物質も違います。脳内における運動神経系は、抑制☞ドーパミン、促進☞アセチルコリンという物質が使われています。 抑制☞ドーパミン 促進☞アセチルコリン この2つがバランス良く分泌されることで、私たちは毎日正常な身体の動きをすることができます。 パーキンソン病はドーパミンの減少が主原因となっています。 つまり、抑制はドーパミンが減少することによって、大脳の内部で「手足、もっと動け!」という行動が指令されるわけです。それがパーキンソン病特有の症状、「自分の意思とは関係なく動く手足の震え」に繋がっているのです。 上図のように、アセチルコリンの働きを弱めることで、パーキンソンの症状を和らげるのです。 しかし、これには大きな問題があります。 次回へ続く コメント(0) Tweet
神経伝達物質 2014年12月22日 折れない心を作る6つの習慣① きょうは何度も紹介している「セロトニン」の重要性をお話します。 最近、「気分が落ち込む」、「イライラする」、「ネガティブ思考に陥る」といった心の不調を感じている人、すなわち「心が折れる人」が増えています。 ある研究よると、これらはすべて「脳内物質のセロトニンが欠乏しているために起こる症状」だそうです。 「セロトニン」を増やせばすべて解決となるのですが、「パソコンの前に座り続け、“体を動かさず”“息をひそめている”状態で脳だけを使っていると、それが脳ストレスとなり、セロトニンの合成・分泌を減少させてしまう」のです。 帰宅途中も携帯電話を見続け、帰宅後もブログ更新に夢中…といった生活は、知らず知らずのうちに、ネガティブ思考に傾かせてしまうのです。 そして、こうした生活が続くと、うつや、引きこもりの原因になることも。 ではどうしたら、「セロトニン」を増やしてポジティブ脳に切り替えられるのだろう? 【ポジティブ思考を作る6つの習慣】 1 朝の光を浴びる 起床時に太陽の光を浴びる。薄曇りでも大丈夫。 2 よく噛む “噛む”こともセロトニン神経を活性化するリズム運動の一つ。食事に歯応えのある食材を加えたり、ガムを噛んだりするのがおすすめ。 3 朝晩2回、意識を集中してリズム運動を行う 朝、ウオーキング、ジョギング、サイクリングなどのリズム運動を5分以上行うと、セロトニン神経が活性化し、その日のモチベーションが自然に上がる。同様に、日没後にリズム運動を行うと、睡眠ホルモンであるメラトニンの合成を促し、よい睡眠をもたらすので、1日朝晩2回、“リズム運動時間”を確保しよう。 ポイントは、その運動だけに集中すること。公園や川沿いなど、自然の中で歩いたり走ったりすることが理想的だが、自宅近くにない場合は、部屋でスクワットやラジオ体操を。ただし、ジムでテレビを見ながら自転車をこいだり、通勤中に人混みを歩いたりすることは、「脳に別の刺激が入るため、効果はない」ことに注意。時間は、5分~最大30分。くれぐれも、無理せず、気持ちいいと感じる程度で終わるのがコツ。 次回に続く コメント(0) Tweet
幸せ 2014年12月19日 愛に気付く 愛溢れる人といった時に、 私たちはどうしてもやさしい人をイメージしますが、 愛は必ずしもそうであるとは限りません。 それはあくまでも表現の仕方であって、愛の実体ではありません。 だから、愛溢れる人とはこうでなければいけないと、その表現の仕方に惑わされてはいけません。 私たちいつも、愛を育むための成長過程にあります。だから、どのような人であっても、愛ではない部分もあって当たり前です。 また、仮に20%の愛と80%のそうでない部分があって、その20%を表現するのが下手だと、 私たちはその人には全く愛がないように感じられてしまいます。 確かに80%はまだ愛ではありません。ただ私たちは、その20%に気づける感性を磨かなければなりません。 それは私たちの問題であって、 相手にそれ以上を求めてはいけません。 なぜなら、その人は20%の愛を21%に増やすために、命 を与えられているからかもしれないからです。 だから、80パーセントの愛のなさを責めるのではなく、その人の内にある20パーセントの愛に気づける感性を、育みましょう。 コメント(0) Tweet
認知症 2014年12月18日 認知症の症状②周辺症状・・・BPSD 認知症の周辺症状(BPSD)は患者の性格や生活環境などによって引き起こされる認知症の症状です。発症する症状がそれぞれで異なる特徴があります。 また、幻覚や妄想などの精神的症状と、徘徊や暴力などの身体的症状、さらに陰性症状と陽性症状などに分類されています。どのような症状が現れるのか予測できないため、周囲を疲弊させる症状と言えます。 周辺症状とは 性格や生活環境、素質などによって引き起こされる症状です。症状により精神的周辺症状と身体的周辺症状に分類されます。 ①人格変化 認知症を発症すると感情のコントロールが難しくなるため人格変化が起こることがあります。 ②せん妄 せん妄は意識障害の一種です。妄想症状を悪化させる原因にもなります。 ③徘徊 行動異常の中でもっとも頻繁に起こる症状がこの徘徊です。目的を持った徘徊であるのがこの症状の特徴です。 ④不穏・暴力行為 認知症になると誰から構わず不穏や暴力行為を行うことがあります。 ⑤失禁・不潔行為 失禁などがこの症状に含まれます。予防には失禁を防ぐ薬の服用やおむつの利用が効果的です。 コメント(0) Tweet
認知症 2014年12月17日 認知症の症状①中核症状 認知症の症状には生活環境が関係する周辺症状と、全ての人に共通して起こる中核症状があります。物忘れは中核症状の代表的な症状といえ、認知症の場合一般的の物忘れは異なり根本的な記憶の消去が起こります。 これ以外にも見当識、理解力や判断力の低下、実行機能、感情表現の変化などの障害も中核症状の一種だと言われています。 ●中核症状とは 記憶障害、見当識障害、理解力・判断力の低下、実行機能障害、感情表現などを中核症状といいます。 ①記憶障害 認知症の最も徴的な症状です。経験したことの全てを忘れてしまうのが特徴です。 ②言語障害(失語) 言語障害には唇や舌の機能障害により発音に異常が出る構音障害と、言葉が出てこなくなる失語症の2種類があります。 ③行為障害(失行) 行為障害(失行)とは、今まで出来たことが急に出来なくなる症状をいいます。 ④認識障害(失認) 認識障害(失認)は、感覚機能は正常に働いているが認識が出来なくなる障害です。視覚失認、聴覚失認、触覚失認、半側空間無視などが含まれます。 ⑤実行機能障害 実行機能障害とは行動のための段取りが行えなくなり、結果として行動を起こせなくなることをいいます。 次回へ続く コメント(0) Tweet